RCT桁にせん断ひび割れを伴う橋梁の補修事例です。
せん断ひび割れ以外にも、桁は全体的に浮き音が確認され、内部の空隙が懸念されました。
10cm穿孔による注入にて内部が充填され、床版との隙間から樹脂が滲み出る様子が確認されました。施工後の打音は良好なものとなりました。
ひび割れを伴う橋壁の浮き補修事例です。
穿孔時に使用する循環水が亀裂から滲み出ている様子から、浮き範囲の大きさが伺えます。
表面の亀裂が多いことから、樹脂漏れ防止は①シール材による線対策と、②ポリマーセメントによる面対策を施しています。
【近接亀裂からの樹脂の滲み出し】【樹脂漏れ防止面対策のポリマーセメントからの樹脂の滲み出し】からも、内面の樹脂充填状況が分かります。
床版下面では、漏水ひび割れ(遊離石灰部)に注入しています。
樹脂を充填しながら、水を隣の注入孔に追い込み、排出される水が樹脂に変わったタイミングで注入器を設置する要領を繰り返して、樹脂充填による止水が可能となりました。
断面欠損部の最深部からの導水パイプ+断面修復後の穿孔箇所に注入を行うことで、付着力を強化できます。剥離、剥落等の再劣化を防ぎます。
補修・補強指針のフローでは、上写真のひび割れ補修対策は【ひび割れ幅1.5mm=充填工法を採用】と考えてしまいがちです。
躯体の置かれた状況を考慮して、目的に応じた補修方法を選定する必要があります。
背面からの劣化因子の侵入防止及び、上記写真のようなせん断ひび割れに対しては、内部まで樹脂を充填することにより、構造物の耐力を回復させる必要があります。
【お問合せ先】
IPH工法協会 岐阜県幹事
(一社)IPH工法協会会員
西濃建設株式会社
〒501-0697
岐阜県揖斐郡揖斐川町
上ミ野128番地
電話番号
0585-22-1226(土木部直通)
担当 土木部 安藤
FAX
0585-22-6830(土木部直通)
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